ゲームスタイル研究所

データ紹介

2016.10.25

若者、サラリーマンの「ポケモンGO」の遊び方をユーザー調査から考察してみた

まとめると・・・

「ポケモンGO」ユーザーのボリュームゾーンは2タイプ

  • 「ポケモンにハマっていた若者(20代男女)」
  • 「ポケモンにハマったことがないサラリーマン(40代男性)」
 

「ポケモンGO」のプレイモチベーション

若者男子は「強さ」、若者女子は「かわいさ」求めて収集。
サラリーマンは移動中のスキマ時間に遊べるゲームシステムがとフィットしている。
 

ゲームスタイル研究所が考える「ポケモンGO」の成功要因

「ポケモンにハマった経験のあるなし」にかかわらず、それぞれに合ったプレイスタイルが確立しやすい点がポケモンGOがかつてないペースで広まった一因と考えられる。


 
こんにちは。ゲームスタイル研究所のスズキケンシロウです。
先日業務で情報収集をしていたところ、こんな記事を見つけました。
 
 
 

 

インパクトのあるタイトルで興味深い内容だったのですが、特に気になったのが “元祖ポケモンをプレイしていた人は飽きている”という記述です。

 

少し私の話をさせていただくと、私が小学生のころ、1996年にポケモン赤・緑が発売され、当時周りの友達はこぞって対戦をしていたのですが、私自身は友達同士の対戦を見ていただけでした。

 

何故だか分かりませんが、ポケモンを遊ぶことがなかったのです。(ゲームボーイは持っていたのですが…)そして結果的に今までポケモンにハマるどころか遊ぶことすらなく、20年経ってしまいました。

 

つまり30歳の私にとって「ポケモンGO」が初めてのポケモン体験になりました。そんな私の今の「ポケモンGO」のプレイ状況ですが、普段とちょっと違う場所に出かけた時に「新しいポケモンはいないかなあ」とアプリを開いたり、アップデートで新要素が入ったりした時に開いて楽しんでいます。

 

話が脱線してしまいましたが、かつてポケモンにハマっていた同僚の話を聞いてみても、私のようなポケモン未経験者と、ポケモンをガッツリ遊んできた人との間で、ポケモンGOに対する印象や、楽しみ方、飽きる瞬間は異なりそうな気がします。

 

そこで今回はゲームスタイル研究所の調査データ(調査概要は本記事下部参照)から「ポケモンシリーズにハマった経験」と「ポケモンGO」のプレイ状況の関係性を明らかにするとともに、ポケモン経験によってスマホゲームの好みや意識、さらには「ポケモンGO」のプレイスタイルが異なっているのかどうかを探ってみたいと思います。

 

「ポケモン」にハマっていた人の年代

 

「ポケモンGO」の話に入る前に、まずはスマホゲームユーザーがどの程度「ポケモン」シリーズにハマったことがあるかどうかを2つのデータ・グラフを紹介しながら読み解いていきたいと思います。

 

15-49歳男女のスマホゲームユーザー(週1回以上プレイ)の約3分の1がかつてポケモンにハマっていたことがあるという結果になりました。

 

このスコアは20年近く前に社会現象となった「たまごっち」(32.6%)とほぼ同じスコアとなっており、多くの人達がハマったコンテンツと言えます。

 

0716038bfce96820e048277269d57d03e45da24f.jpg

 

「ポケモン」にハマっていた人の男女比。

男性54.4%女性45.6%。年代は15~29歳が中心。

 

ポケモンにハマったことがある人の性年代の分布をみてみると、男女比はわずかに男性の方の比率が高いものの、女性比率も4割以上を占めており、年代は男女とも15-29歳の比率が高くなっています。このことから男女問わず若者に広く支持されているゲームであることが見て取れます。

 

04.jpg

06_01.jpg

 

「ポケモンGOを今遊んでいる」ユーザーと

「ポケモンにハマっていたかどうか」の関係性

 

ではいよいよ本論に入りましょう。まずは「ポケモンGO」ユーザーにおける「ポケモン」シリーズにハマった経験の有無を示したデータになります。

 

「ポケモンGO」利用者のうち、かつて「ポケモン」にハマっていた人の割合は約半数という結果になりました。裏を返すと、私のように「ポケモンにハマった」という経験を経ずに「ポケモンGO」を遊んでいるという人も半数いるという風に解釈することもできます。個人的には思ったよりも「ハマったことのない」人の割合が多いなと感じましたが、皆さんはこの数字をどのように感じたでしょうか。

 

7855694949df506b7c3356d0d7a40848a8f69d38.jpg

では次にもう少し細分化したデータをご紹介したいと思います。

 

bunpu2.png

 

上表はポケモンGOユーザーを性年代×ポケモンにハマった経験の有無で区切って集計し、その構成比を示したものです。

 

この表を見てみると、今回の調査対象者である「スマホゲームを週1回以上遊んでいる15歳~49歳男女」において、ポケモンGOユーザーは「かつてポケモンにハマっていた20代男女」だけでなく意外にも「ポケモンに特にハマってこなかった40代男性」がボリュームゾーンになっていることが分かります。ボリュームゾーンが分かったところで、次に彼らのスマホゲームの好みやプレイスタイルを比較していきたいと思います。


 

ここからは「ポケモンGOユーザー分布」の表でユーザー数が多かった

「かつてポケモンにハマっていた20代男」

「かつてポケモンにハマっていた20代女」

「ポケモンにハマってこなかった40代男」

のスマホゲームの好みやプレイスタイルに関する定量データをいくつか比較紹介したいと思います。

 

※サンプル数の関係上、ここから先のデータは「ポケモンシリーズにハマったことがある15-29歳男性(若者男子)」「ポケモンシリーズにハマったことがある15-29歳女性(若者女子)」「ポケモンシリーズにハマったことがない30-49歳男性(サラリーマン)」という単位でデータを比較・紹介していきます。

 

ポケモンにハマったことがある若者は

キャラクター育成に楽しみを見出している

 

93613b752b6485b3f13f0a30b1948aba135e7fef.jpg

まず、キャラクター育成に関する意識のデータですが、ポケモンシリーズにハマった経験がある若者男子、若者女子と比べると、ポケモンシリーズにハマった経験がないサラリーマンはキャラクター育成に多少のめんどくささを感じている人も少なくないようです。キャラクター育成はポケモンを遊ぶ上で欠かせない要素であり、この経験をしている層はスマホゲームにおいても育成の楽しさを見出していると言えそうです。

 

ポケモンにハマったことがある若者女性は

キャラクターのビジュアル重視

 

fa16bb90e4d07497dc15323f878c60f78490e7eb.jpg

 

次に好きなキャラクターの基準をみてみると、これはポケモンシリーズの経験というよりは男女差が出た結果となっています。若者男子とサラリーマンは“強さ”を大事にするのに対し、若者女子は“見た目”を大事にする傾向があるようです。「ポケモンGO」に照らし合わせると、若者男子はCPが高い、スキルが優れたポケモン、若者女子はかわいい、昔から愛着のあるポケモンを求めて収集しているのかもしれません。

 

ポケモンにハマったことがある若者男性は対戦好き

 

AB_03.jpg

若者男子のみが、“対戦ゲームはワクワクする“の数値が50%を超えるという結果になりました。同じポケモンシリーズにハマった経験がある若者でも、男女の間で対戦に関する意識には差がありそうです。「ポケモンGO」において対戦要素であるジムに対して、若者男子は強いモチベーションを持っている可能性がありそうです。

 

ポケモンにハマったことがないサラリーマンは

移動中・外出先でのスキマ時間に遊ぶ

 

AB_04.jpg

 

AB_05.jpg

 

ちょっと違った角度で、上記2つのグラフはプレイ時間やプレイシーンに関するデータになります。若者男子は家でまとまった時間にスマホゲームを遊ぶ傾向があるのに対し、サラリーマンは移動中・外出先でのスキマ時間に遊ぶ傾向がありそうです。サラリーマンのプレイスタイルと位置情報や移動距離を使ってポケモンを集めるという「ポケモンGO」のゲームシステムとの相性が良く、プレイされていると考えられます。

 

まとめ:ポケモンにハマった経験の有無による、ポケモンGOのプレイスタイル

 

このように「ポケモンGO」のボリュームゾーンである各層の間ではスマホゲームの遊び方や、嗜好性が異なっていそうなことが見えてきました。この嗜好性の違いと「ポケモンGO」が持つ各種ゲームシステムを照らし合わせて、各層の「ポケモンGO」のプレイスタイルやプレイモチベーションを以下のようにまとめてみました。皆さんはいずれかのプレイスタイルにあてはまるでしょうか?

 

ポケモンシリーズにハマったことがある若者男子

  • ポケモン収集・育成に強い目的。「強いデッキ」を作ることがゴール
  • 「ジム」要素を通した人との対戦がモチベーションの1つ
  • 進化させたい・強くしたいポケモンを相棒にしたり、強いポケモンの出没情報があればそこに移動したりと、日々デッキ強化に余念がない

 

ポケモンシリーズにハマったことがある若者女子

  • ポケモン収集・育成に強い目的。「ポケモン図鑑をどんどん埋めていく」ことがゴール
  • 「新しい・かわいい」ポケモンへの愛着がモチベーションの1つ。
  • 簡単操作でポケモンを集められるところは気に入っているものの、ジムでの戦いは消極的
  •  

ポケモンシリーズにハマったことがないサラリーマン

  • ポケモン収集・育成への目的意識は少ない。
  • 移動中のスキマ時間に遊ぶという普段のスマホゲーム利用シーンとポケモンGO独自のゲームシステムがフィット(位置情報を使ってのポケモン収集、移動距離でタマゴを孵化させる等)
  • 若者女子と同様、ジムでの戦いはそれほど積極的ではなさそう

 

シリーズもののゲームである場合、ユーザーの多くが過去にそのゲームシリーズにハマったことがある人になることがほとんどですが、上述の通り、「ポケモンGO」においては、ポケモンシリーズにハマったことがないユーザーも多数含まれており、ユーザーごとにスマホゲームに対する意識や行動も異なっていることが見えてきました。

 

「ポケモン」というシリーズもののゲームでありながら、「ポケモンGO」はポケモンを遊んだ経験がある人でもない人でもそれぞれの好みに沿ったプレイスタイルが確立しやすいと思われます。このことが、これほどのユーザー数を抱えている要因の一つなのかもしれません。

 


<調査概要>

・調査期間      2016年8月

・有効回答数   1400名

・調査手法      インターネット調査

・調査対象者   スマホゲームを週1回以上遊んでいる15歳~49歳男女

・備考             集計するにあたり、当研究所の別調査にて算出した性年代別スマホゲーム

週1回以上プレイ人口の構成比に合わせてウェイトバック集計を実施。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • RSSフィード

関連記事

記事ランキング

1
女性はなぜパズルゲームが好きなのか?
2
スマホゲームで万人受けする"キャッチコピー"は何か!?
3
スマホゲームユーザーの1日辺りのスマホゲーム平均接触回数は4.6回
4
高校生にとってゲームアプリはどんな存在?スマホの中をのぞいてみた。
5
男子高校生・女子高校生のSNS利用状況。高校生がフォローしているのは誰?